中古で購入され、お持ち込み頂きましたヴァンガードの施工の様子を ご紹介します。     入庫時は艶があり一見すると綺麗に見えたのですが…             洗車と下地処理にて油分を除去し、すっぴんの状態にすると すさまじい傷が露になりました。 この状態のままコーティング剤を塗っても上手く定着しません。 また、コーティングして艶が出るどころかムラだらけになってしまいます。 ワックスを塗れば一時的に傷は埋まりますが、あくまで一時的に綺麗になったように見えるだけです。 根本的に解決するには塗装を研磨するしかありません。 私は何よりもこの「研磨」にこだわりがあり、最も時間をかけて行う作業です。 機械にこだわり、磨く素材にこだわり、研磨剤にこだわり、そして技術をとことん追求しています。 認定資格である「1級コーティング技能研磨士」も取得しています。 そのこだわりとは、「極力塗装を減らさない」ことです。 最近の自動車の塗装の厚さは100μ(ミクロン)前後です。(メーカー・車種はもとより1台1台異なります) 当店が研磨するのはそのうち30μ程のクリヤー層のごくわずかです。 食べ物の保存時に使用するラップの厚さが10μ程ですので塗装がどれだけ薄いかわかるかと思います。 ラップ3枚分程度のクリヤー層を1度に磨き過ぎると、再度洗車傷が増えたときに磨くことができなくなります。 1度の研磨で極力塗装を減らさないように、最大限の技術と経験と知識で施工しています。 機材があれば誰がやっても綺麗になるわけではありません。 それではヴァンガードの施工に戻ります。 ボディーカラーはプロでも綺麗に仕上げるのが困難と言われている202ブラックです。 磨き方を誤れば、バフ目(オーロラ)という磨き傷が付いてしまいます。 太陽の光がメラメラと燃えるように乱反射する車を見たことはありませんか? あれは鈑金塗装後の磨きで付いたバフ目である可能性が高いです。 それでは特殊照明の下で入念に研磨していきます。 機械も数種類を使い分け、10時間かけて2工程の研磨を終えます。 研磨で出た粉と油分を綺麗に不純物を含まない純水で洗浄し、完全に乾燥させます。 インターバルを取りながらコーティング剤を塗布し、温度・湿度を調整して被膜を硬化させます。 上記の工程を経て生まれ変わった姿をご覧ください。             あれだけ目立っていた小傷が消え、まるで新車の様に艶々に仕上がりました。 今回はお客様のご希望により親水性の被膜にしてあります。 施工させて頂いた「SWEARガラスコーティング」は撥水性と親水性の2種類あり、 好みや保管状況・ボディーカラー等を考慮して選択できます。 汚れにくく、付いた汚れも簡単に落ち、お手入れが劇的に楽になります。 素敵なカーライフを満喫してください。 この度のご依頼ありがとうございました。 またメンテナンスでの入庫をお待ちしております。